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『ビッグサイト』で。 [息子と将棋]

去る18日
東京ビッグサイトで行われた 『JT・テーブルマークこども将棋大会』に行ってきました。

とにかく参加人数が凄い。・・・当然ながら初戦突破、も高い壁、なのです。
まして、予選通過は3局を全勝した者だけ。
1/8、つまり各ブロック24名構成から3名がトーナメント戦の参加資格を得る、
という『トラの穴』っぷり、です。

今年は『ギネス申請』 というなんだかワケノワカラン企画で
3,000人を超える参加者で一斉に対局しよう、という・・・・・。
見上げるほどに高い壁。

(後日 「ギネス認定」 の記事(だけ)が新聞に掲載されていました。・・・いや だから
こども将棋大会、だっ、て。)

さておき、息子。
昨年は決勝トーナメント3回戦まで進出したので、今年の目標は「それ以上」。
・・・しかし親心の予防線は張っておくワタシたち。

「お祭りだから。愉しめばいいから。」 ネッ│・ω・`)

・・・ふっ。言い訳だよね。


日頃は旦那様にまかせっきりなのですが、今回は
「お祭り」の趣旨に賛同して、ワタクシも同行してみることに。
(朝 早起きして電車に乗る、って時点で後悔してたりする。)

P1050332.JPG


この日は同じ会場内で ネイルアートのエキシビジョンと 同人誌・アメコミ誌の催しが
行われていた。
子供とネイルのお姐さんと同人誌関係の方達、と

年代はともかくジャンルの違いが浮き彫りになっていて可笑しかった。
案内するほうも間違えなくてよろし。

P1050299.JPG


会場は広いですが、同行者席、がちゃんと用意されているのでワタシのように
ものぐさ母さんでも安心です。さすが主婦の味方テーブルマーク。
(というか主婦を寄せたいんでしょうね。この場合)

主催者挨拶。谷川さんです。『光速の寄せ』 の谷川浩司 先生です。
流暢な挨拶の総ての文節に見事なまでに「え~。」という接頭語を付けておられた。
さすが棋士です。(?)
数えていたワタシは正直ヒマな親、です。

P1050305.JPG


だってもう息子はとっくに対局席にいっちゃったし、旦那は相変わらずあちこち彷徨ってるし。

太鼓の音とともに予選対局のスタート。とにもかくにも目指せ三連勝。
棋力も体力もクラス分けもなくすべて
「低学年」 「高学年」 という大鍋にぶち込んでのごった煮対決です。
棋力と体力、それと運!!  この実力三大要素、が総て揃って初めて勝ち上がれる、という
旦那様曰く

『鮭の遡上。』 ・・・・ いやあまりに、小さな命の遡上、ではありますが。

息子は順調に 予選を勝ち抜いておりますが

P1050310-2.jpg

たよりなげな。・・・・・タマついとんのかゴルア、ならぬタマゴがついたまんま・の鮭の子供。

下品ですね。 アッチョンブリケ (((・ω・`)

途中、将棋連盟の取材と思しきヒトのインタビューを受けました。
同行者席でぼんやり座っているお母さん、だったので格好の材料だったのかもしれません。
(多くの親御さんは対局席のぎりぎりラインまでなだれ寄せてわが子の様子を見守っているのです)

『お子さんは何年生ですか、二年生、今回で・・・二回目ですか。ぉぉ。
最高何処まで勝ち上がって・・・ぉぉ、三回戦まで! 凄いですねぇ。
まだ二年生でしょう?』

・・・主催者がそこを感心してはイケナイように思う。ウチの息子が参加しているのは
低学年の部、なのだから三年生がいれば、一年生や二年生だっているのが 当然ではないか。


『・・・お子さんが将棋を始められて、何か変わった、と思うことはありますか。』

この質問でワタクシがちょっと考えていたら旦那が戻ってきたので
なんとなくバトンタッチして、そつなく答えて貰った。
物事を深く考えるようになった、とか、まあ、そのあたりだ。

午前中、息子は三連勝して、午後のトーナメント戦に出場することになった。
いそいでおにぎりを口にほおりこんで、
「ぼく、もう席についておく。」

・・・あと、三十分以上あるけど、そーか、いくのか。

そのころ会場の半分では、ギネス認定記念に、子供達と認定証との集合写真を撮る企画で
大勢の子供達がひしめいておりましたが
当然のようにウチの息子は関心が無い。ので親としても引き止めない。

近所の席で、どこかの子供のお母様と思しき方が、
「・・・いーから、行ってらっしゃい」
子供らしき男の子: 「いやだ」
「いーから行きなさいよ、ほら、〇〇くんも△△くんも行ったじゃないの。ほれ、
せっかくの記念なんだから写りなさいよ」
「やだよぅ、ボク写りたくないよう」 
お子さん、この辺からだんだん半泣きに。
お母さん、背中を押す。やむなく子供、飛び出る。
涙目になりながらワタシの横を通り過ぎるとき
「・・・そんなに写りたきゃ、お母さんが写ればいいんじゃんかよ。ボクは・・・ほんとにいやなんだって
ゆってるのに訊いてくれないんだからもうっっっっっっっ!!!!!!!!」

ホントにほんっっとに、イヤそうでした。少年・・・・。
魂の叫び声を聞いちゃったバツの悪さ^^;
その後少年が写っていたかどうかはさだかでありません。
・・・なにせ多いので。掲載写真見たけど、ちっちゃ過ぎる。

結局、息子は今年もトーナメント三回戦で負けました。
昨年の覇者と奇しくも当たる、という名誉を得て? 頑張りましたが
結局最後は伝家の宝刀の入玉狙いも封じられ、押した場面もあったのですが
負けました。負けは、負け。

今年も優勝は二年生。某教室で手合いのついたことのある相手だそうで
「今はまだ差があるけど・・・頑張って勝ちに行くよ」 とは頼もしいじゃないか。

(全国の『親ばか』の皆さん、妄想 希望は常に持ちましょう。)

その後は自由対局にしばらく泳がせて、将棋っ子たちの大好物の(消え味が凄い、というウワサの)
『将棋消しゴム』 を時間の許す限り集めさせました。
羽生さんと久保さんの対局ですか?
・・・見ませんとも。そんな時間もなければ
その為に並んでいるヒトの列のさらに後に並ぶなんて体力 ・・・残ってませんとも。

日の或るうちに、帰りの電車で帰途に着きました。


<蛇足>  


『将棋をやっていて お子さん、何か変わったことはありますか?』

「負ける」 ということを 学びました。

・・・先日、ある知人から
「息子が所属していた子供サッカーチームを辞めた。理由は、大会で
息子のせいでチームが負けたから、だ。」 
という話を訊いた。
本人も判っているが、チームの仲間に「お前のせいで」といわれるのが辛くて、という。
よくあること、らしい。親としては胸が痛い。

思うのだが
チーム戦にはそのよさがあるだろうが、まずは子供達に1人で戦う事を
学ばせてみる、というのはどうか。
戦いの結果をまずは自分で受け止める、ということ。


将棋は1人で戦う。
持てる力の総てを発揮し、勝てれば良いが、概ね勝つのと同確率で負ける。
そして、数少ない、自分で負けを認めなくてはならないゲームだ。

(「切れ負け制をのぞけば) 試合終了の笛が鳴るわけではない。
最後まで負けを認めなければ自玉の詰め腹を切られるのをその目で見る
「生き恥」を晒すことになる。
額に汗し、泪をにじませ、自分の弱さをかみ締めつつ 自玉に息のあるうちに
「負けました。」 と認める。負けに持って行く形作り、も自分の手で行うのだ。

「負ける」 ことを知った子は 猛烈な自責の中から、どうやって自分がそこから這い上がり
上に向かえばいいのか、ということを 自分で考えるようになる。
だから、負けて沢山泣いた子ほど、強くなる、という。

沢山の子達に、負ける、ことを学んで欲しいと思う。できればたった一人で。
その経験はきっとチーム戦でも活かされると思う。少なくとも
「負ける」ことを学んだ子供は、それを誰かのせい、にしたりはしないのではないか。

そう思う。


(ついでに普及に一役。。。。等と云う気はさらさら無いんっすけど、いいっすよ。将棋)

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コメント 7

rtfk

こんばんは☆
そういえばcassisさんとは
お互いの子供の将棋の話題からだったように記憶しておりますなぁ(^w^)

JT将棋・・・毎年付き添いです(爆)
上の子は中学生になってしまったので参加しなくなり
街中の将棋センター(?)に通って
年代を超越した対局に身をやつしているようです(笑)

次男坊は長男の影響で始めたせいかあまり身が入っておりません。。。
それよりもサッカーの方に熱中しています☆
しかしそのサッカーで「お前のせいで負けた」というシーンを
幾度か経験しているようで・・・カミさんからその話を聞くと
ついつい声をかけてやりたくなるのですが
始める時に「楽しんでやれ 楽しく無くなったらやめろ」と
エラソーに宣言した父親としては
見守るしか無く・・・(涙)

「負けることを知る」 大切ですね・・・
人生あちこちでサンドバッグみたいに
負け続けているオヤジとしては
息子に言いたくない言葉ではありますが
勝ち続ける人なんていませんからね~・・・・


by rtfk (2012-11-22 22:20) 

olegon

ん~~~3回戦が壁ですね。。。
ある時、何かがきっかけで、その壁を乗り越えられる
時が来るんですよね~~。そんな時、すべてを知った感じに
なるんですよね~~~。

・・・で・・・誰それのせい・・・そういう他人に責任を擦り付けるような
子が多すぎ。。。誰のせいでもないのですがね。チームプレイだから。
おまえのせい・・・って言う前にお前がカバーしたれや!・・・みたいな。。
そういうふうに自分が言われた時どう思う?って人の気持ちをさっぱり
理解していない。。。仲間意識がない。。。

他人のせい。自分は悪くない。思いやりがない・・・注意しない
・・・という大人が増えたからね。。。

by olegon (2012-11-23 00:51) 

cassis

●rtfk さま こんばんわ^-^。

そうですねぇ。ワタシが「将棋」 「子供」 「教室」で 検索して
ヒットさせた中におられたのですね。(^J^)
影ひなた、この好き勝手なブログを見守っていただき・・・
感謝の念に耐えません。

やっぱり JT、参加されてましたか。鮭の子達、一度はこの登竜門を
目指すのですね。(本来は鯉、ですけどw)
同行の親御さんを見ているだけでもなんだか胸が熱くなりますよね。
(親御=ワタシもだって)

ウチの息子は、習い事というのにほとんど興味を示さなかったのが
唯一将棋だけが気に入ったようで、チームメイトが学年違いで1人しか居ない町の小さな将棋教室で、一年以上、ひたすら負け続けました。
負けても負けて、毎回教室の帰りに、ぽつりと
「今日も負けちゃったの。」と つぷやく息子にかけてやる言葉がなくて、なんでこんなことやってるのウチの子は。・・・・
と疑問符ばかりが渦を巻くけど、やめろ、とは云えなくて・・・。

初めて勝った日の、輝くような笑顔がいまだに忘れられません。
そんな瞬間を重ねて、ここまで来ています。
終わるときが来るとするなら、・・・それもまた
瞬間、なんでしょうね。見守る程の耐久力を持った母親でもなく、
「あ、そう。止めるんだ」と せめてなんでもないことのように
受け止められたらいいんですが。

そうそう
ワタクシもサラリーマン時代、営業の端くれ、でしたので
木枯らし吹きすさぶ中を外回りに明け暮れつつ
泉谷しげる の『帰り道』 をB.G.Mに訊きながら途方に暮れた頃が
ありました。
オンナは負けても悲哀は背負えません(経験上)。
それほど広く逞しい背中を 生物学的にも持ち合わせません。
ただひたすら、冷たい風の中に溜まった澱をただ捨て去るのみ、です。

負けを知る大事さを説くことの裏側で
ビジネスの潮目には「負けを強いる」場面も避けられず
沢山の『辛い背中』を送り出す側になることもまた あるわけです。

でも、当に御存じだろうし今更ですが・・・
家族、ほどクリエイテイブでエキサイティングな営みは無いっすよね?
これにくらべたらビジネスシーンなんて或る意味
児戯に等しい(失礼)んじゃ・・・ないかって、ワタクシ
家庭に入ってから心底思いましたのよ(笑)

それらを両立させてなお多く、家族を想い、家庭に奔走するrtfkさんご自身
誇りをお持ちになって下さいまし。奥様とご子息のご尊敬、以って知るべし。
(私が言うことではございませんね)

サンドバッグ。。。。

あれはあれで、打たれた分だけ
打ち返してくるんですよね。知らん顔して したたかに(笑)


by cassis (2012-11-23 01:24) 

cassis

●olegon さま こんばんわ^-^。

『゜壁 』 を突破した後の子供達ののびしろ、っていうんですか。
実際、驚愕すべきものがあります。

実を言えば将棋でも団体戦、というのが存在しますから・・・
ちょっと組み合わせの妙、があると 仲間内でも
「この中で一番弱いと思う子は自己申告して~♪」 みたいな、悪気は無いんでしょうが
「勝つため」 に自然発生的に生じるあみだくじ、みたいなものはあるようです。

ちょっとしたこと、相手の立場、に立てない、という場面を見るにつけ
「負けたことがない」 以前にこの子らを 「叱る大人がいない」から
敗北感、バツの悪さ、痛みそのもの、を知りえないんじゃないかしら、と。

エラそうに書いてしまったワタシ自身、実は子供達を見るにつけ
叱り方、に困ってしまうのです。ワタシが親から与えられた「躾(しつけ)」が
正しかったのかどうか、いまだに判らないでいるからなのです。
「シラケ世代」 も「新人類」 も内包して成長してしまった世代なもので・・・・

もやもやとしたまま、気づけば自分自身が親となり次世代を育てる役割に。驚愕!
・・・もしかして、こんなループが親のその又親の世代から延々と・・・?
我々が、我々の親の世代の答え、であるなら
今の子供達はズバリ我々の答え、なのでしょうね。
ワタクシ、もうちょっと 「オニババア」なオバサンになって
(「え、これ以上???」 と息子の声がするような)
彼らに関わっていかないといけないような気がしてきました・・・。


●明日から 実家で法事だぁ~(泣)

by cassis (2012-11-23 01:48) 

ryang

大きな将棋大会ですね~。
我が家も日曜日のTVはNHKの将棋が付いていますが
私は理解ができないので、BGM的に聞いてるだけです(^^;

将棋、自分で考えるチカラが付くって聞きます。
なんでも安易に答えを与えるとか、早くカタを付けるとか、
そういう時代の中で、自分に向き合って自分で考えて
進んでいく。というのは大事なことですね(^^
by ryang (2012-11-23 20:28) 

マカロン

どこかにいるんじゃないかな、、って思いつつテレビを見てました
やっぱり行ってらしたのね♪
法事の大役を終え、肩の荷をちょっぴりおろしたら
ゆっくりおしゃべりしましょうね ^o^

by マカロン (2012-11-24 21:48) 

cassis

●ryang さま ありがとうございます^-^。

判らないなりに環境番組(音楽)として?日曜日の朝にかかせない
要素の番組・・・それが『NHK杯』です(w)。

1ビットもミーハーする要素を見出せない世界でありながら
毎週しつこく追いかけているうち必然的に?
現役棋士、の人となり、に触れるにつれ楽しみになってきましたよぉ♪
ワタシも自分で考えて進んでいくお年頃になりましたから・・・・・ウフフ
・・・・・
ってそこ大事なとこじゃ無いってかーーーーーーーーーーーーっっっっ


●マカロンさま ありがとうございます^-^。

そうなのよ。どこかにいるって、思ってくれていたのね。
いたのよ~。・・・きっと
『どこかにいるって思ってくれている♪』って思って・・・
(しつこい)

終わりましたわ。少なくとも来年になるまで、ワタクシ
法事の事も父のことも、
ちょっぴり荷降ろししてもヨロシイのよね?
お気遣いありがとう。また前みたくお喋りをば^-^v

大人を悩ますゲームにハマりませうね(笑)
by cassis (2012-11-26 00:39) 

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