その夜のこと。 [介護・番外編]
母のこと・今後のこと
主治医やホームと連絡を取り合いながら
色々考えなくてはならない時に
感情の揺れは 一つ一つの問題について 理性的な結論を導くのを邪魔する。
ループになって 色々な 関係の無い事象が寄ってたかって
攻めてくるようなそんな時
早い話
テンパるのです
…
ワタシも。
その夜
22時過ぎ、携帯が鳴った。
こんな時間に鳴らすようなプライベートな知人はないので
ちょっと アセって出ると
「はい。」
「あ、アタシ」
女性にしては野太い声が飛び込んでくる。
実家の同級生にして 介護士のKちゃん。
一持的に母親が特養護で御世話にもなった、あのKちゃんだ。
「きっと知らないだろうな、と思って。…ワタシも今日、地元の広報で知ったばかりだから。」
我々の卒校である小学校が今年を限りに街場の学校と統合、つまり廃校になってしまうことが決まった、
という知らせも数ヶ月前にKちゃんからもらっていた。
「その記念式典が秋にあるんだって。…で、その式典参加申し込みの締め切りが迫っていたから
今、慌てて電話してるってワケなんよ」
ありがとうKちゃん。しかし 締め切りが明日では…2人とも 苦笑い。
笑いとしばしの沈黙。
「……相変わらず 元気そうだねKちゃん。」
ホントに何気なく口にしたその言葉(社交辞令ともいいます) だったが
迂闊だったかな、と思う。
「うん。…でもさ」
「実はそれほど元気でもないんよ。 この前まで心療内科に通院してたのよ。」
仕事と家庭の両立のストレスで 心身ともにボロボロ担った彼女についにドクター・ストップが
かかったらしく
「最低でも2ヶ月は休職しなさい。」 との診断が下ったそうだ。
過労
日常生活の些細なことに機能不全が生じ ウツ状態が続き
「…早い話、ツラかったのよ。…かれこれ数ヶ月 通院してるけど あんまし良くならなくてね。」
そうは云っても ダンナと子供・そして実母のいる生活は待ってくれない。
一人娘の彼女の双肩に多くのものがかかっている。
おまけに彼女は施設に入居している実叔母の「後見人」も引き受けている。
「…コッチに残って、自分だけ貧乏くじを引いてるのかなって 思ってしまうこともあってね」
関を切ったように 現況を語るKちゃん。シンクロしてただ「うんうん」とうなづくワタシ。
ソレは話を合わせるための誤魔化しではなく、ココロからの「共鳴」だったんだよ。
数十分後
「ごめん、愚痴って。」 と お互いの言葉
Kちゃん曰く :
「あのさ、今年は色々あって無理なんだけど
来年は小学校の同窓会を ●十年ぶりに開催する予定なんだよ。
次が何時になるんだかわかんないんだから、〇〇(ワタシ)、一回ぐらい参加しなよっ」
ふぁい。 ソン時までに元気ならば 是非参加したいで~すっ。
アタシはさ、 Kちゃんみたいに 腰が座ってないんだよ。
中学校からのイジメに耐えた経験も無いし
こっそり隠れて一緒に遊んだけれど
アンタに対する周囲のイジメを止めてあげられるほどには正義感も無かった。
年老いた父母を持って一人娘。 お互いに境遇が似すぎていて……
すまん。 ドラえもんがアタシには居ないから
タイムマシンで 戻るわけにも行かないから
雄々しく立っているアナタに 詫びに行くことも今さら 出来ないよ。
アタシが 大人になって わざとアナタと疎遠になってしまう理由を
ココロのどこかで ワタシは解っているから
悔しいんだな
「
あのさ、Kちゃん。
ん?
なんかあったら 話しなよね。
「
〇〇(ワタシ) こそ メールしなよね。
」
ワタシは甘い。 …不甲斐ない。
photo by 『足成』
いろいろバランス崩れますね。
人口ピラミッドのバランスもそう、
それによるお嫁さんの心のバランスもそう、
仕事も、天気も、いろいろ。
生きていくことは大変で、だがしかし
立ち向かうより他の方法はなく、
走ったり休んだり歩いたりしながら
なんとかバランス取り戻そうとあがいて
進んでいくんですね。容易じゃないです(;_;)
by ryang (2014-08-21 23:36)
話しのできる人がいることは心強いですね。ただ、どこか危うさもお互いに持っていてどちらかがダウンしたら、って心配になるけど。
by さきしなのてるりん (2014-08-23 16:00)
● ryang さま ありがとうございます^-^。
そう思って見渡すと、なんと容易ではないヒトの多いことか。
ニュースを見ても胸の痛む出来事ばかりで…
それでまぁ、何かと恥ずかしい思いをいたしつつも
「とりあえず頑張ろう」 って思う自分の図太さも大事にしたいと。
小学生時代の友達とはある時期からぽっかり断絶
してるんで
ときどきこうやって郷愁と後悔に浸ります。
● さきしなのてるりんさま 有り難うございます^-^。
それでもこうやってパブリックな場所で吐いてれば
ワタシ自身ははデトックスできるので
(訊かされる人はたまったもんじゃ…これもまたブログの側面)
ラクです。
だから今後はKちゃんの聞き役になれればと思います。
シブとい狩猟民族の血を引いたワタシは大丈夫ですが、
てるりんさまには残暑厳しき折、どうぞご自愛下さい。
by cassis (2014-08-25 10:48)