SSブログ

本来ならお家の方が。 [遠距離介護]

夜 実家の母親より電話があった。
いつもの繰言(くりごと)が続く。
只、この季節はここ数年、父親の体が弱る時期でもあり、気にはなった。

「おじいちゃんがフラフラしていて、どこもかしこもつけっぱなし・出しっぱなしで目が離せない」
・・・ので

明日のデイ・サービスはお休みするつもりだ、という内容だった。
いつも電話をよこすのは日中なのに、こんな夜も遅くなってヘンだな、と思っていたら
話の端々に

「〇〇くん(=旦那の名前) が家に居るときに電話をかけようかと思って・・・」

母親、窮状訴えの矛先をワタシから旦那、にスイッチしようと考えたらしい。

「ワタシらはもう親戚やら相談先が無いんだから〇〇くんにもちゃんと話しておかないと。」
娘の婿だからって、自分の息子だとは思わないで欲しいっす。
ワタシがちゃんと話しているから、は もうはなから信用していないらしい(苦笑)

現状をケアマネに相談しよう、というと それは気が進まない様子。
「・・・あの人はなんかイヤ。モノの言い方が上から目線だ、って周りの人も皆云ってるよぅ。」

居丈高 と 上から目線の権化のようなウチの母親をして「上から目線」 と云わせる
ケアマネK、恐るべし。

だが確かに実家の近所の「親切なTさん」も 「あの人はちょっと・・」と云うようなお人柄らしい。
(・・そういうTさんはウチの母親を 『言い訳ばかりしている』 と云っておられました。オトナの世界ですわね)

とにかく父親の現状を一度お医者さんに診てもらいたい。そのため、出来れば付き添いのヘルパーさんをお願いできないかケアマネにワタシから訊いてみる、という話をして電話を切る。
それとできれば(父親のためにも)デイには行くようにと薦めておいた。(父親が心配だからデイの日だけど家に居る、なんて父親にしてみればありがた〇迷惑だろうと思ったのだ)

で、翌日。「やはりデイに行く。そしてKケアマネに色々相談する。」 と連絡があった。
一応父親にも電話に出てもらい、無事を確認。
不自由な言葉で、しかししっかりと「大丈夫。」と聞こえた。
只、無理はしないで、と云っておいた。

その翌日。ケアマネに連絡すると、来週、父親に付き添ってケアマネ自らが同行して担当医の先生の話を聞いてくれるそうな。「・・・アタシが一番話がわかるから。その後で娘さん(ワタシ)にこっち来てもらって・・・」

(ワタシはケアマネの「・・こっち来てもらって」に毎回過敏に反応してしまう。
そんなに気軽に呼ばれても、行けない現状だから行政にお願いしているのだ。
それを、「じゃ、ちょっとついでだから寄って貰って」 「・・又今度こっち来てもらって・・・」 
そういうフットワークを活かせる立場じゃない。) 閑話休題。

そして家の中や台所が不潔な状態になっている現状をひとしきり教えた後、
(一週間前の牛乳が配達ボックスの中に入っていた、等など)

「・・・まぁ、こんなことは本来はお家の人がするべきなんだけども

こともなげにヒトのはらわたをエグる。お家のヒト、ってワタシしか居ないじゃないですか。

・・・ええ。ぐうの音も出ません。でませんとも。

だけども。

それが出来ない人たちの為にだって 介護サービスはあるのじゃないですか。
その為に介護保険を今、私たちが生活の中から負担しているのでなければ

なんのための保険でしょう。
私たちが堂々とその恩恵を受けてはイケナイのですか。

こんなみじめな思いをするなら自分で看た方がマシ、と思って
被介護者共々、戻れないところまで沈んでしまうヒトだって居ないワケじゃないでしょう?

・・・・なぁんてことが電話口で声に出せたならすっきり、するだろぅなぁ~。


実際には 「アナタの善意におすがりするしかないんです」 的なご挨拶に終始しているワタシである。
電話の向こうに居るのが 『世間の代表者』 のように思えてくるのだ。
旦那は決してそんなことはない、というけれど。
あの人たちと血がつながっているのはワタシなのだ。

これが当該者。当該者家族。お客様でも顧客でもクライアントでもない。

ああ、こぞって民間企業が参入したがる夢のような介護バブルは来ないものか。
あちらこちらと見積もりを両手に持ちつつ複数の営業を呼びつけて

「・・・で、お宅の介護のウリ、はなんなの?」

・・・くらいなことを言ってみたい(泪)


電話を切ってから

「どうせ向こうに呼ばれるのだったらワタシが付き添えばよかったじゃん。」 Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン

・・・こんな単純なロジックにすら気が付かないワタシ含め

全体的にケアマネペースだぞ。



P1040431.jpg

写真と内容とは無関係です。

トラックバック(0) 

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。