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子供と病院へ。 [家族のこと]

子供の予防接種を企画? していたので
予定通りに掛かりつけ小児科へ。


地元密着型の小さな小児科で
看護師も見るからに 「医院とともにン十年」 といった年季の入った風格の
ご夫人ばかり 門番のように受付に並べている


「おぉ、風神・雷神図!!」

などと
(ココロの中で)

来院するたびに つぶやいてしまう (失礼千万)



古い上にこのような受付の門構えであるから
素人(初心者) さんにはまことに入りづらいのだとおもう


(ワタシもそうだった) (遠いあの日を思い出す)



息子のアトピーがひどく、何処のアレルギー専門医に行ってもしっくりこなかった日々。


あるクリニックでは 
母親の病態の把握が出来てないと叱られ

(※診察台に座るたび 「…それで、どうなの?」 という訊き方 で症状の経過をコチラに質問する医師だった。
どうなのって コチラの台詞でしょって 今なら云いたい)


あるクリニックでは
いたいけな息子はモノのように扱われ 母親不在の検査の後
「結構重症ですよ」 という 言葉を投げっぱなしでコチラの反応をうかがうようであった。


そういう日々に疲れてたどり着いたのが前記の 古い造りの小児科医院。
(ホントに車で通りすがっただけ)[

受付も先生もむっつり 愛想無し。

またしても。

アレルギーというものに対して 自らの無力を見せ付けられ また
医者からも容赦ない言葉を浴びせられる中で疲弊しきっていた当時
またしても …あのタイプの医者か。 …そう思えば
母親としては泣きたくなる。


「そこに座って。」

…息子の肌を見せる。 悪化の一途をたどるアトピー症状。


当時は 赤ん坊の息子の痒みに泣き叫ぶ姿ばかり自分の中で大きくクローズアップされている
日々だったので
症状の悪化それ自体が自分の息子への御世話に対する採点票(赤点)のように思えた。


「あぁ、コレは確かにヒドい。…辛いね。」


そう、
息子にツライ思いをさせたのはワタシです。出来ないダメな母親です。・・・


「ツラかったでしょう。お母さん。」


ニコリともせずに 先生は云った。



正直、ワタシはコレが訊きたかったんではなかろうか。[ぴかぴか(新しい)]
旦那が目の前にいなければ 号泣ものだった。


そう、辛かったんです、 ワタシ。


「お母さんがツライから、お子さんもずっと辛かったんですよ。 
一旦ラクになりましょう。 
ステロイド剤を使ってお子さんの御肌を一旦キレイにしましょう。
その間

お母さんも一旦 お休みしましょう。 

「安全なクスリ」 と闘ってるうちに お母さんもお子さ
んも弱ってしまってはいけないから、
ココはステロイド剤を使います。 いいですね?」


これまで訪ねた専門医は多くが ステロイド = 危険・使用してはいけない
と 口々に云っていた。


けれども処方されるどのクスリも目に見える効果をさっぱり実感できない
(失礼だろうがホントのこと)


毎日 ココロを込めて息子の体に塗りこんでいたけれども
正直後半の方は 塗りながら 効果の出ない状態に 心の中で苛立ち &
謝りながらの作業だった


そう、それでも 「ステロイド剤はいけない」 という言葉に従って
せっせと 「安全なクスリ」を 塗りこんでいた。
そこへ


「お母さんが弱ってしまうから。」


かつてないほどしっくりきた言葉で
この
愛想のない
かといって 別に「切れ者風」 にも 一向に見えない
神経質かつイザとなったら ビビリ風の先生に
(そこまで)


なぜか全幅の信頼を寄せることとなった。



そして なんと今現在に至る。
コチラが聞きもしないことを延々知識を披露したり
診察の経過と結果がとんちんかんだったり
自分のことしか話さないで診察が終わったりするなど
アレレ、と思う箇所は満載なのだが


基本的に この先生は子供が大好き
その愛が エキセントリックで高飛車な様子と風貌で伝わり難いのが残念なのだけれど
(むしろ伝わってないところに好感が持てるとか)


そう思って見ていると
受付に門番のように立ちふさがっている熟成看護師(重ねて失礼) の方々も
子供の扱いとあしらいに 非常に味がある
それでずっと
ここの先生と皆さんが好きでいられるのだと思う。


息子が喘息の発作を起こした時は
1日に2度も点滴を受けに行ったが
万が一、を考えて1度目のときからずっと待機してくれていた。

「何かあったら自宅に夜中でも電話くれていいからね。」 と


先生 適当に名誉欲もおありで
学会とか 協会の代表とか 忙しそうだったのに
子供のこととなると そういうものは ちゃんと二の次になるのですねぇ
エラいっ


そんなわけで ワタシと息子の身の丈には 非常にマッチした
先生であり 医院である。



相変わらず愛想はないけど コチラも勝手が知れてきたので
むしろ無駄な気を使わなくていいのが ラクなんである。



息子が予防接種後の待機中に ワタシのハチに刺された足を診てもらうことにする。


「なに、ハチに刺された



・・・それはどうしようもないよ。ほっといても治るから」


あいかわらず医者とも思えないイージーな見解恐れ入ります。
悔しいので 刺されて腫れた足をどんっ と診察ベッドの上に投げ出してみる。


「あっ。…コレはヒドいかも。 …なに、どんなハチに刺されたの。


アシナガバチ? 
あーー、今ごろいるけどね。 巣とかつっついたの?
…あ、それ「分ぽう」かもね。

キンチョー●?

ダメだよ、そんな消極策。 (と、引き戸を開け)

僕なんか、庭仕事にはコレ、コレだよ。」


あ、 『ハチ●ェット』。


(ワタシの足を消毒しながら)
「…これでこないだなんかスズメバチを生垣で迎え撃っちゃったからね。
二発でしとめたよ。 フッフッ」


先生、シャキーーーン とハチ●ェットを構える。


「塗り薬、出しとくからね。あと、抗ヒスタミン剤の飲み薬もね。
まぁ」

「…腫れが引くまでガマン、だよ。」



ありがとうございましたーー。


「あっ。 そうそう、 あのね。」


はい?


「ハチ●ェット、 常備しといたほうがいいよ。忘れずにね。

ちゃんと迎え撃てば怖くないよっ」


…先生、あくまで前線に立て、と仰せですかい。


この場合は
 
たとえスズメバチに追われても 逃げずに全うした庭仕事への愛、
を学べ・との教えではあるまいかさしずめ。(ホントか)




帰宅してもっらたクスリ袋を開いてみたら
塗り薬しか入ってなく
期待の抗ヒスタミン薬は案の定忘れられていた。
せんせい~ (^_^;



見事なまでの調剤とのアンチ連携プレイは相変わらずだが
次回も ココの小児科にはきっと来るだろう。
忙しいのかそうでないのか
専門以外の科目も 来たヒトは拒まず診ている先生である。


なにより 適宜混雑しない

コレに尽きるよ。



(足らない部分は患者で補えっ 新しい時代の患者となれっ)



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金魚の乱舞。




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コメント 2

ryang

良い先生に出会えて良かったですね(^^
個性という幅はあるものの、そもそも職務として
成り立っていない人、多いですから...。

医療者には高い倫理観が求められるのですが、時々おかしい人もいて
患者さん側や他の医療者との摩擦が絶えない人が居るんですよねぇ。
もう、アンタ立派だーっていう人からアホかっていう人まで、
同じ肩書きで働いているんですねぇ。はぁ。
今これに悩んでいます。いろいろありまして...。ε-(‐ω‐;)

あ、あと看護士は、昔、女性の看護婦に対して男性看護師が
そのような名称でしたが、現在は男女の差別が無くなり
看護師として統一されました(^^ 恐縮です!
by ryang (2014-07-31 23:08) 

cassis

● ryang さま ありがとうございます^-^。

お、看護師! …失礼しましたっ
「師」、今度はちゃんと表記します。 
ワタシここのクリニックの看護師さんが大好きなのです。
見るからに先生へのフォローの範囲が尋常でない、
治療は先生が導くものだけれど
看護師さんが居なかったら 「治癒」は無いって思います。
色々あるんでしょうね。 うーん
正しいか誤っているかはともかく、ヒトは自分の物差しでしか計れない。
自分の物差しを信じてくださいませ。ソコがブレない限り…
救われるべきヒトはソコを目指します。

by cassis (2014-07-31 23:35) 

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