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実家で独り・の夜。 [介護・番外編]

父や母、をそれぞれ、病院や施設、に送り出すと独り、実家に残されたのはワタシ。
(自宅には息子と旦那が残されているが)

あまりに慌ただしい周りの状況からも、さすが夕刻には解放される。
夜の早い田舎ならではのタイムラグが、救い。

あぁ・・・、たった一人で実家の夜を過ごすのは、何時(いつ)以来なのだろう。
思い起こしてみると

一度目は
母親の 乳癌の手術で帰省したとき。

二度目は
母親の 子宮がんの手術で帰省したとき。

三度目のは
父親の 脳梗塞の・・・・

・・・やァめた。

なんとなく ムカッ  ときてる自分。
ちェッ。・・・

ワタシが「必要」なんじゃない。

「近所の手前、一人娘が 『家の大事』に帰ってこなくてどうする。」
・・・母の声・父の声そして 近所の声。

この年齢で 誰に対して舌打ちをすれば良いのか判らないケド
「ちぇっ」 と 云ってみる

シャワーを浴び、コンビニで買ったカップ麺にお湯を注す。
久しぶりに、自分の為だけの食事。
栄養のこととかバランスとか、何にも考えないw

台所を使うと生ゴミが出てしまうから
向かいの家にゴミの処理を頼んでいる都合上、これ以上のゴミを増やすわけには行かないから
最低限で済ませるように。

まぁ、ラーメンなら何でも好きなんだけどね。


この生活感の危うさ。フラフラした感じ。
覚えがある。

ホンの瞬間だけれど、立ち居地を見失ってる自分。
それを俯瞰で見ている自分。

大人になっても、こんなだな。
変わらないんだ。

父親の荷物と母親の荷物を前に
誰も何んにも咎(とが)めない今、この瞬間こそ


来し方行く末を考えるべきなのに



唐突に 遠い学生時代を思い出した。
深夜ラジオに夢中だった中学生の頃。

・・・
ワタシ自身を考える以外に一切の

責任を負わなかった 時代。
そのこと自体に 漠然とした不安を覚えた頃。



ラジオから聞こえた曲に 遠い何処かの灯りを見ながら
窓に突っ伏して ずっと ごく近い未来のことを思っていた。



NHK FM 『サウンドストリート』 甲斐 よしひろ の水曜日の回 だったかなぁ。
この曲を始めて聞いたのは。


明日の学校の授業のこととか、放課後の過ごし方、とか
そんなことを考えながら エアチェック(死語w) してた頃。
取りあえずの心配は 進学のこと、だったけど。

五年後に手に入れた中古のストラト は 

あれから又  誰かの手に渡っただろうか。



独りの夜。

現実に侵食されるほど
不思議と



心は遠くに 出かけていく。







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rtfk

心配事ややるべきことが多い時ほど
ふっと心が一瞬で遠くへ出かけてしまったりしますよね。。。
それが昔のひとときだったり
好きな場所の今であったり・・・
そんな貴重な時間を大切にしましょう☆
私も家族と離れて一人暮らしですが
現実ばかりを考えていてはマイッてしまうので
好きな音楽を聞きながら夢想の時間を作ったりしています^^)

by rtfk (2012-07-15 09:15) 

cassis

●rtfk さま ありがとうございます^-^。

時間軸は状況によって伸び縮みするものだなぁ・・・と
つくづく感じます。
遠く離れて尚、ご家族を守り続けるのは偉業ですね。
時折はお心安く夢に遊ばされますことを(^.^)
ところで
「昔のひと時」、ばかりが甦るワタシ
なんですが
これって、年齢的なものなんですかねぇ?  ∠( ゚д゚)/


by cassis (2012-07-15 14:46) 

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