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『メダパニ』。 [介護・番外編]

相変わらず、吐き出すワタクシの暗渠。

嫌いな人は読み飛ばしてください。王様の耳はロバの耳ーーー、 の

あの穴、ですから(笑)。

実家で、父の葬儀を終えた翌日。


『後弔い』 の人々が割りと切れ目なくやってくる。
居間にはまだ叔父が居て、今日の午後
総て終わりましたよ、ありがとうございましたの意味合いを込め
お寺に借り物を返しに、親族代表で五名ほど向かう予定だった。

一昼夜たち、父は早くもみんなの胸の中で得体の知れない『思い出』 に
なりつつある。
そういうものだ。それでいい、と思う。

お茶を啜りながら、年寄りの昔語りは 主に母親に任せてぼやん、としていると・・・

立派な式だった、
アナタ達はよくやったね、と 叔母が側に来て幾度もねぎらってくれ、
ああ、アタシだって父の為にまんざらでもないことをしてるじゃないか、と
肩こりでぎちぎちになった首筋もいくらか緩む思いだったのだが

一連の儀式の最中、ふと
母親の凶悪目線を背中に感じる事があり
よもやが確信に変わる頃には すっかり理解した。

ああ、この人はいま、周りが亡くなった父のことばかりで
自分が構われないのが面白くないのだ
という
シュールなジェラシーを鈍ったワタシのアンテナがキャッチしてしまっていた。
(それゆえの肩こりであると思われ)
今又、叔母のねぎらいの一言の後方で母親が
こちらをねめつけている。 いやーーな予感。

お寺に向かうまであとしばらく時間があるので
叔父夫婦は自宅に戻って着替えなおす、と云う。

息子と旦那、は頼まれ物を買いに車で外出した。
ワタシのパーティーが 1人・又1人と欠けて行く。

居間にはワタシと母と弔い客。いや、もう1人。
母の隣には葬儀の間中 ずっとかたわらに付き添うように居てくれた
近所のおばちゃん・・・
昨年連れ合いを亡くし、とっくにおばあちゃんだが
家の中では息子(四十代後半)を抑えてトップ権威である。
この人とウチの母は、実はとっても仲が悪い(裏では)。
このおばちゃんはウチの母親の前では小間使いのようにくるくる言いなりに動き、
何を言われても逆らわない。

実はずっと、そーいう「仲良しさん」なのかなぁ、と思ってましたが

この夏色々ありまして、母に対するブチギレな想いを吐露される機会があり、
あー、この年になってもヒトって『中学生日記』みたいに
めんどくさいコンプレックス抱えてなくちゃ
いけないんだなぁ、としみじみ思ったものです。

ウチの母親はなんだかんだとこのおばちゃんを頼りに生活していたくせに
常に上から目線。

そしてこのおばちゃんはそういうウチの母親が大っっっキライ。

にも関わらず、ウチの母親にはお追従を続けて頭が上がらない関係。
(ジャイアンとスネオ、の両面を併せ持つということか。)

この小さなコミュニティで生きていく上での便宜を昔、図ってもらったとかもらわないとか・・・。

(図ってあげたのは父、なんですけどね。)

出来れば 「遠くに生息する娘」 」としては知りたくないような相関図が
ここ数ヶ月でいろいろ浮かびあがって来るのだが・・・

そのおばちゃんとウチの母親、父の葬儀という一連の或る意味ネガティブな騒動の中で
かつて無いくらいに寄り添って仲睦まじい。
おばちゃんも、家中の権威はあれど、
息子との関係があまり上手くいっていない上に義姉の介護、という
かなり重量級なストレスを抱えて生活しているので
早い話、デフォルトで凶悪、です。

ヒトは24時間ストレスに晒されて生活しているとこういう表情になり、こういう話し方になり、
こういうものの見方をしてしまうのか、という
マイナス面が非常に良くできたサンプル、みたいになってしまっている。
あまりの度合いに、「このヒト、イヤだわ」 というよりなにか「可哀相」で
彼女の始まると長い話をいつも心の耳にフタをしながら聴いていたのだが・・・

このヒト、とウチの母親。
2人がなにやらこそこそ耳打ちをしながら
凶悪目線をワタシに振っている。・・・・・・・・・
時折、弔い客の言葉に深すぎるほどの頷きを返しながら
またワタシを見る。なんなんだ。悪寒ピーク。

そのうち、おばちゃんの方が、自分の息子を手招きし、なにやら耳打ちをしている。
息子は・・・ワタシと同年代で幼馴染。
今回の法事では叔父の影でワタシを参謀してくれる
頼もしいスタッフの1人である(四十〇歳、独身。・・・残念っ) が
彼はおばちゃん、つまり彼の母親の耳打ち後一喝、

「・・・そんなことを今頃になって云ってもしょうがねぇだろうがっっっっ」

「しょうがないったってねアンタね・・・ぼそぼそ・・・・・・・ボソボソ」

・・・・ずーっとつぶやいている。呆れた息子は既に片付けに向こうに去ったというのに。
すかさずウチの母親がバックで一言。

「若いモンは知らないから仕方が無いんだよ。なのに自分から年寄りに確認する事もできやしない。」

おばちゃんと2人で、あの功労者スタッフである息子の背中に、
罵詈雑言を・・・、いやもはや呪文だ。呪詛ビーム・である。
・・・ひたすらに唱え、送りつづける。
そしてワタシの背中に悪寒。大当たり。

きびすを返して魔道士の1人がワタシの方向にいざりよってきた。「アンタね」


「・・・・お葬式のね、『後弔い』にはね、来てくれたヒトに、お花を差し上げるのが
このあたりの常識なんだよ。・・・知らなかったのかい?」

・・・・・!???

呪文成功

cassisは混乱している!

一部の客が、去り際顔を見合わせてこちらを見ていたあの表情は
そういうことだったのだ・・・・・。オゥ、ノーー!! 今頃になってそんな・・・


今 聴いたし。

第一それ何。・・・風習? ここ 日本?

母親を見ると、凶悪な表情に 勝ち誇った笑みを浮かべている。

お前達ばかりで物事を進めるとコウイウコトニ。
アタシになんでも確認しないからコウイウコトニ。
アタシを邪険にするからコウイウコトニ。

そして一転、晴れやかな表情でお客達に

「・・・若いものの手違いでお花も渡せなくてゴメンナサイねぇ。」

が、そのうちに

「若い者がキチンと出来ないものだからこんなことになって申し訳ないねぇ。」

水を得た何かの如く、嬉々として応対している。

なんでいつのまに「手違い」扱いに??!!

なんで弔うほうが花もらうのよ?  そんなの慶弔辞典に載ってないし?
は、なにそれ 原始人の埋葬?????

脳内大騒動。アドレナリン大噴出大会。

cassisは混乱している!

後を受けて おばちゃんの攻撃。

「アンタがさ(ワタシのこと)、お父さんが亡くなる前の日に、こっち来たじゃない。
・・・あの時さ、ワタシゃよっぽど云いたかったんだよ。

『無理してでも、今夜は泊まって行け』 って。

そうすりゃ、死に目にも会えたのに。親不孝しちゃって、お父さん可哀相にね。」


痛恨の一撃!

~♪(ちゃらり~らり~)

・・・

cassisは力尽きた・・・・。

・・・・・

・・・・なワケはないんですが・・・。


それを後で大きく頷いて訊いているウチの母親の姿に

(・・・ワタシって、ホントにこのヒトの(血を分けた)娘、なのかなぁ)

と疑念がわいたほどです。畏るべし。

ワタクシも今ではアラフォーの家庭持ち。すっかり落ち着きましたので
年寄りの云う事、と持ちこたえて平静を装いますが

ワタシに家族が居なかったら 今、この母親の

襟首をつかんだと思います。ご覧の全国の親孝行な娘・息子の皆さん、すみませんm(__)m

この後、おばちゃんはどこかで上記のいきさつを訊き付けたらしい自分の息子に
こってり叱られたらしく  (・・・頑張れ息子。遅すぎたくらいだがアナタの時代がすぐそこに)
翌日までは少ししおらしかった。

ウチの母親といえば・・・


隠れてお菓子をガンガンとつまみ食っていたのを誰かに見咎められお説教をくらい

(腎臓数値悪化のため、食事制限を言い渡されている)

我々がお寺から戻った頃には
夕食も食べずにさっさとベッドで不貞寝してました。(ハンストです。いつものことです)

そしてベッドの中で夜が更けるまでずーーーーーーーーっと
何かの遠吠えのように泣いていました。 うっとおしいことこの上ないです。

ワタシだけならそんなことをしても無駄(構わない)だと解っているのでしないのですが
今回優しい息子(と旦那)が 一緒に居るので
デモンストレーションの長いこと。
でもそのうちにイビキをかいて寝てしまいました。
はぁ~ (溜息)


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rtfk

じっくりと拝読いたしました。。。
それだけでございます。。。

by rtfk (2012-11-15 19:34) 

ryang

「うげぇ。もう無理ですごめんなさい。」って
謝って済むならそのまま去ってしまいたいです。

風習は風習で大事にしていくことは良いことですが
それってやっぱり伝えていく方法なんかがあって
受け継いでいく、というスタンスなら成り立つと思うんです。

でも、受け渡す気もなく、自分たちの常識だけを
押し付けるって、まさに姑根性炸裂というか
(全国の姑、すまぬ)、本当に腹立たしいというか
お前はかの美智子様をいびった常〇会かなんかなのか。と。

そうやって老いていって孤独に死に掛けたときだけ
ギャーギャー騒いで権利を主張する老人にいったい
なんの価値があるのか。と、正座して小一時間問い詰めたいっす(`Д´)
by ryang (2012-11-15 19:39) 

cassis

● rtfk さま

こんなドロドロした内容を書き連ねて申し訳ないと
思うのですが
さりとて黙って日陰で耐えるということも出来ない性質でつい身内に溜まった毒を吐いてしまいます。
口先で吹聴している親不孝娘がいると笑ってお納め下されば幸いです。…


●ryang さま

おそらくこの人たちは、「勝手に出て行ってしまった」
ワタシ達の世代総て、が許せないのではないかと。

自分達の如く、姑にイビられ、嫁につつかれ、
隙間に呼吸をするかの如く呪詛を吐く・・・・

そうやって年月の間に塩漬けの如く塩っ辛くしぼんだ人物になって
やっと
自分達のサークルの中に受け入れるのではないかな、と。

出発の際に見送る目が・・・めっちゃコワイんす(´Д`ι)
・・・『ゾン〇村』 か ここはっ??! 

by cassis (2014-06-12 00:06) 

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