実情。 [介護施設]
(※カテゴリー「遠距離介護」の続編です。)
父が亡くなり 「こういうことになったからには」 と
一時的な待避所だった居宅支援施設は
「春まではきちんとお母様を預からせていただきます。」
と確約してくれた。
それまで (父の存命中) 実のところ 今日か明日か
いつになったら出て行ってくれるのかという 柔らかではあるがかなりあからさまな催促も
見え隠れする 身内にとっては心理的に切迫した状況だったのだ。
私達が施設に到着し、ロビーの自動ドアが開くタイミングで明らかに (ドラマじゃないんだから)
母の今のケアマネRさんが父のケアマネKさんらしきヒトと電話中だったりして
「・・・そうはいってもこちらとしても・・・・ええ、状況は判りますが・・・いまからご家族の方と面会して
打ち合わせはさせていただきますが、ウチとしてもこれ以上は・・・・あ、もうお見えになってるみたいなので、一旦切りますね。」
あー、気まずいったら
だが父はその死によって母に確かな居場所を作ったとも云える。
そんなこんなのいわゆる同情票で なんとかなるものなのか・・・。
前後するが、父が存命中の ちょっとヒリヒリした状況下では担当もかなりぶっちゃけトークを
身内に対してするようになるみたい。
ある時
「・・・どうしてアナタのお母様が、こういう状況で今の居宅施設にすんなり入れたのか
アナタ、ご存知?」
ご存知・・・もなにも、その顛末は以前に書いたとおりで、見るに見かねた施設側が温情で。・・・(→「避難先確保狂想曲」)
いやまてよ。
「・・・アナタね、世の中そんなに都合のよい話、無いわよ。
(この頃になるとケアマネもすっかりワタシとタメ口です)・・・
あくまでココの施設は居宅介護、であって アナタのお家のヒトを連泊で(しかも2人も)面倒見る
なんてことは出来ないのよ。
アナタのお母様が今ここに連泊していられるのは、・・・アレはね、ちょっとした勘違いなの。」
ココだけの話、と前置きをして
当時、居宅施設側に 町のお偉いさんから 「知人がソチラの施設入居希望しているからよしなに」
という連絡が入ったそう。そのタイミングでウチから今すぐなんとか、って話があったから
「・・・アナタのとこを そのお偉いさんの身内、だと勘違いして とんとん拍子に決まった、というわけなのよ。」
何ですとーーーーーーーーーーーっっっ!!!
・・・知らなかった(知りたくなかった) この実情。
Kケアマネから訊いたその日以来、まともにRケアマネのカオを見られなくなったcassis です。
ヒクツで惨めな気持ちが離れない。
勘違い、だったのか。
冗談みたいな話、そこにもぐりこんでなんとか、現状を乗り切っている丸木舟のcassis家。
旦那に話したら、勘違いしたのは向こうの勝手なんだから、気にしなくても、と。
そう
それにキチンと宿泊費だって規定で支払っている。
居宅介護の一時宿泊サービスが連日続いている、という扱いだから 安くは無いのだ。
なのになんだ、このヒクツな気持ち。・・・
知らずラッキーなタイミングに乗っかってたってだけのウチと
そうでない大勢のヒトがいるという現実と。
だが身内の複雑な胸のうちなどお構い無しにリアルは流れ、アレよと云う間に
父は逝ってしまい
母の面倒は
「・・・三月一杯まで、責任を持ってウチで預かりますから。」
と出棺の見送りの際 涙目で云ってくれたRケアマネ (実際には権限が彼にあるわけではないだろうが) と
「ウチとしてもこれ以上は・・・」 と云って電話を切ったケアマネとは 同じ人。
筋書きはあるけど誰も善玉・悪玉 キャストになりきれてないという
なんともつまらんドラマではある。
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