そして、母になる。

金魚のこと・番外編というか。



去る日、飼っているグッピーの♀の原因不明の病死が相次ぎ
考えてもどうしてこうも　続けて倒れるのか判らず、
途方に暮れていた頃、

国道沿いにひっそりとできた
熱帯魚やさんに　気が付くと足が向いていた。


日中は営業してるんだかないんだか判らず、日曜日でもないかぎり
(日曜日ですら)
店の前に車が止まっていないと　ブラインドも下ろしているので
営業しているのだかどうなのだか判らないという　お店だ。

ここで金魚を購入するときは　お客は可能な限り自分ですくう。
「え゛っ」　と思うけれど　効率の面からは良い。

同じホームセンターのペットショップで　購入したグッピーたちに限りほぼ立て続けに死ぬので
１度水槽を全潅水した後のことだった。
このお店で　グッピーを探すのは初めてのこと。

……


色々あって　

新たに　フルブラックのペアを入手した。
グッピーだけは　店主自らが選ぶシステムとなっている。
敏感な魚で、水槽を叩いただけでショック死してしまうくらいというから無理ない。
よくよく見れば、金魚とは比べ物にならない数のグッピーの数と種類がいて
ぱっと見では判りずらい　最深部に　グッピーの水槽がずららっと並んでいる様は
壮観だった。
店内も良く見ると　マニアっぽい人がぽつりぽつりといて
ワタシなどには判らない　濃いいやり取りがなされているようだ。


(ワタシはマニアではありません。)


「ご希望は」
「…オスは元気であれば特になんでも。…♀は　なるべくデカい娘を。」

この一言で　店長はコチラの希望と切なる願いを全て汲み取ったのかもしれない。
「…わかりました。」

♀の水槽の中から　「おぉ、コレは…うん、なるほど」　と　うなりたくなるくらいの安産体型の娘を
すくってくれた。

ワンペア、プラス
ほとんど稚魚の　♀を追加で1匹。 合計3匹が　新たにウチのグッピーとなった。

今までのオスたち含め、
若魚であるうちに　2世が欲しいというワタシの願い。
(なにせ寿命の短い魚である)



さて、家に連れ帰り、
他のオスと一緒にして　まずまず元気で二週間が過ぎた、ある朝のこと。

いつものようにエサを給仕して、眠い目でぼんやりと水槽を見ていると

ひろひろひろっ　と上へと舞い上がった　例の新参のグッピー♀から

ぽろっ　　と　赤ちゃんグッピーが転がり出たのだった。

むむむむ


目を凝らして良く見ると、水槽の底面を　よちよちと　泳いでいる2匹くらいのグッピーの仔たち。

あ、産んどるがなっっっっ　


おお慌てで　産仔用のケースを用意し、♀グッピーを改めてその中に入れる。
3匹程度は既に水槽の中で生んでしまっているが、初産には違いない、ということは
10匹程度は産むだろう予定。
ウチの既にいるオスグッピーのとろさから考えても　メスが食べてしまっていなければ
生き残っている確率は高いであろうこと　(結構水草もあるので)　
それを踏まえて　まだ産仔は始まったばかり、と踏んだ。
であれば今日は丸一日、産仔ケースの中に入れておくほうが良いのだろう。

で、

結果的に夕方落ち着くまでに
既に水槽の中にちろちろしている仔も含めて
12匹の仔グッピーが生まれたことになる。

稚魚近影。

グッピー母さんは　養生の為に　別の水槽に移ってもらうことにした。
こんなこともあろうかと?
金魚(コメットたち)の　水槽に　投げ込み式ろ過装置を1つ余分に入れて
フィルターが茶色い状態にまでしておいた。
テトラの水槽とグッピーの水槽から1リットルずつ種水をもらい
30ｃｍ水槽に半分程度の水量の水槽を新たに立ち上げた。
大磯砂を金魚の水槽からひとすくいもらって蒔いた。

親子は当然別居。

1週間程度は毎日潅水した方がいいのだろうと思う。


念願の2世誕生　ﾊﾞﾝｻﾞｰｰｲ　

と喜んだところで　ふと


ウチにきて2週間未満で産仔。
…
グッピーは受精から産仔まで　２５～３０日はかかると訊く
明らかに早くないか。


あの仔たちはいったい　誰の仔なんですっっっ
(♀を前に詰め寄ってみたが　当然反応はない)


いや もしかしてひょっとして　ハネムーンベイビーだろうか?
お店で一緒の袋に入ってやってきたことは確かだが


いや、それにしても早すぎる
あのペアたちはそれまで　オス、メスに隔てた　別々の水槽で育てられていたのだから。

むーーん

生まれた仔たちは　1週間がたったが、オスメスはまだ当然判らない。
色は

明らかに真っ黒いのと　透明なのと　　ハッキリしないのの3種がいる。
…
と、深く考えるのはやめました。
とにかく
今は　生まれた仔たちを無事に育てるのが愉しみそのものなのだから
それでいいや　と。


夏なので　5基の水槽の水替えも　苦になりませんわ　ええ
(それほどには…ﾋｲﾋｲ)



余談ですが

後から全部スポイトで救い取った・と　思い込んでいた親水槽(オス3匹)　の水槽に
2日後に気がついたら1匹、 小さいのが取り残されているのを発見。

「コレ以上は　水槽の中を荒らせない」　ので
「運があれば、オスに食べられたりせずに強く育てよ」
と　泣く泣く諦めた?　のだが


1週間経った今、　この親水槽に取り残された1匹だけが妙に成長が良く
オスの間を　ひらひらひらひら泳ぎながら　立派に生きている。
産仔箱のグッピーたちが　稚魚用フレークで安穏と　生きているのを尻目に
この　「ド根性グッピー」　は　成魚のエサを掠め取って成長していることが発覚した。
近頃は隅に隠れたりせず
オスたち同様エサの時間になるとひらひらと　水槽のてっぺんまで泳いで出てくる。

良く見るとレッドテイルとフルブラックが写っている…写真撮れませんorz

考えさせられるなぁ。　…　　

ともあれ強く生きて欲しい。



てなわけで、念願のグッピー母、となったcassisです。
フツーに育てます。　　交雑して　ただのメダカに戻る日まで。


※　ちなみに一緒にもらわれてきた　幼い♀グッピーは　
強姦魔・若オスと一緒にするわけにもいかず　　只今ネオンテトラの水槽に間借り中

テンポの違うテトラたちと　結構上手くやっている。

コメント 6

とはいえ
けっこうマニアックですねぇ（＾w＾）♬
私もお魚　飼いたい、いや一緒に暮らしたいなぁ☆
自宅で同居していたプレコさんが逝ってから
新たなパートナーを迎えていないのです。。。
江戸単身赴任では自分の面倒だけで
大変だし・・・（＠＠；）☆
なのでcassisさんちの魚さんたちを
バーチャルで見守りますわ～♬


by 獏 (2014-08-07 05:28) 

●獏　さま　ありがとうございます^-^。

ぜひ見守ってください…って
コレがまた
グッピーもテトラも寿命の短い魚なので
とどめておきたいと思うと繁殖に次ぐ繁殖、みたいに
なってしまうんでしょうね。
落ちると辛いので名前は付けないんですけど
観察しすぎで　つい個体差を愛でてしまいます…


by cassis (2014-08-07 10:30) 

すごいですね、真面目な（？）飼育の
知識を持って、ちゃんとお世話されて
いるんですね！繁殖に成功した方を
初めて知りました。だいたい、買う→死んじゃった
までが早い早い。ていうのしか
心当たりがありません。難しいんだなぁと
思って、遠巻きに眺めるのみでした(´Д` )
今後も楽しみにしています(o^^o)
by ryang (2014-08-07 22:46) 

● ryang　さま　ありがとうございます^-^。

いや、もう同じ数くらい☆ミにしてます orz
不思議なもので食べるのと同じ感覚で
可愛いと思う…ヒトって勝手だなと思います。

ところで熱帯魚やではアロワナのエサに
ムカデを与えるのです　知ってました?
うっかり店内の奥に踏み込んで肝を冷やしました　
ε-ε-ε-ε-ﾍ(||′囗`*)ﾉﾞ
ワタシに大型魚は無理だ、と思い知りました。

by cassis (2014-08-08 15:31) 

記事から約１年。
いまごろは水槽いっぱいに増えているのでしょうか・・。＾＾
by Orange_blancオレンジブラン (2015-09-14 03:01) 

● Orange_blancオレンジブランさま
有り難うございます^-^

はい、水槽いっぱいに　黒いヒラヒラ、が（笑）
しかし　いかんせん寿命の短い魚であります。
過密・過疎を極端に繰り返しております。

バースコントロールが難しいよなぁとつくづく。


by cassis (2015-09-18 22:17)