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かまってちゃん。 [遠距離介護(母。)]



『お母さんのマシンガントークも慣れればなかなか楽しくて好きよ~』

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こう宣もうた かつてのケアマネジャーは

最終的には うちの母および家族のためになることは
(あくまで比較だが)
なぁんにもしてくれなかった

そして結局「好き」の裏側にはありありと 「嫌い」があったから


当然のようにコチラの期待を外して下さったのだと思うし
それについてあれこれ云うほどの身内愛ももはや当時から無かったんだし


さて先日

直接母の用事で出掛けたわけではないが
その前に寄った母の部屋


『(ワタシが) 訪ねる』 というイベントが起こると興奮するのか
普段通りにお喋りしていても
何がしの答えを期待する会話はどんどんズレて行くので始末に悪い。


90を超えた母は 介護度こそ1であるが
身内から見てありありと 日常生活に誤作動を誘発する脳内エリアがある。
特に具体的な数値に特化して不自由になっている風だ…という話は
以前にも書いたような気がするが。



それで 自身も何となくそのことが分かっている風であり
ままならないイライラもあるのか

この母=年寄のツマラんところは
その「イライラ」を 身近な他人に
積極的に当てに行くところナンであるなぁ(泣

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部屋付きの担当 Mさん、っていう若くて可愛くて気立てのイイ女の子がいると
仮定しよう
(ほぼリアルに 居る)


彼女はおよそ何であれ 一番に部屋の住人のことを考え行動してくれる
天使のように優しく
だから自分のことしか考えてない地獄の餓鬼のごとく亡者のごとき年寄からは
一番に守られていなくてはならない存在だなぁ と思うが
(そこまで)


こともあろうかウチの母親の部屋担当なンである

(このような不幸な話が現実にあるから辛い。)

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一方ウチの母親は

前述の 大してこちらに有利に動いてくれた
…わけでもない当時のケアマネジャーが
結果的にあの頃もたらした環境について非常に未練を抱いており

早い話
「あの頃は良かった」病 に長いこと罹患している

この病の厄介なところは
徐々に周囲に影響・浸透していくところだ



「お母さんは現状にあまり満足されていないようで」

困惑顔の担当さんにあたしゃ幾度頭を下げたことか
心から恐縮して、だ。


母親の頭の中には この次と続きの明日と未来が
かぼちゃのタネみたいにみっしり詰まっている
もっともそのタネは腐って芽も出ないこと何度も説明してるけど


今日も 友人の身内のお葬式に訪ねてきたワタシの相手を
しているうちに
入浴の時間になったので

母親は娘と息子と孫(=我々)より 充分に得られない満足感を
全部 この担当さんにぶつけるのである

ワタシが訪ねたこの日は 何でもない一日おきの介助付きお風呂の日
しかも個々の施設の温泉は質の良い源泉から引いた温泉なんである
(フツー入りたいよね?)


部屋担当のMさんが呼びに来て
当然入浴を勧めるが 母は大した理由もないのに断る
それでも根気よく勧めてくるMさんに果ては

「ワタシの好きにさせなさいよ。お風呂なんて大嫌い」

と根拠の無い批判を展開する


諦め、困り果てた顔で部屋を後にするMさんに舌を出し
ニヤリ、と口元を曲げる母親
あたかも「ざまみろ」とでも云ってるように見える
この「ざまみろ」 もしくはそれと思わせる表情が
年齢という黒くて高い壁が作らせているものだとしても
ワタシは身内であるがゆえに
これまでの歴史を加味して より強く母親を憎んでしまう


あの表情は
遠い昔 父親が ワタシを殴った際に
ワタシは父が感情に任せて殴ったのだ と理解していたのに
母が来て
「殴られて当然なんだからね」と後付けの正当さを延々と説明していた
あの時の 病的な「正しさ」 の表情と
嫌になるくらい シンクロしている
病的、というのは 端々に
「お前は正しくなくてワタシが正しいからかまえ」という
「さもないと 騒いで迷惑かけるからね」という最後通牒が
見え隠れしているからだ


「かまってちゃん」は 自らをピンボールの玉のようにはじきはするが
その行く末のことまでは考えないからかまってちゃんである


「お時間は合わせますので今日中に入りませんか?」
「いや、今日は入りたくない。」
「次に入るのは明後日になってしまうから」
「別にいいし」
「ほんとにいいですか?}

「…しつこいし。ワタシもともとお風呂嫌いなんだから」

…アタシがスタッフならこの時点でぶんなぐっ● …ぴーー


失礼。


でもMさん(スタッフ) は耐える。

「では明後日の同じ時間に迎えに参りますね~」(ニコッ)



・・・母よ。
どう考えても今から二日後の入浴は汚い。不潔だよ

「別にここを追い出されても前の施設に戻ればいいだけの話だしねぇ」



結局 かまってほしい病と、
かまってくれなきゃ 「グレちゃーうぞっ」 という
単純な幼児的欲求の発露なんだろうけど
そしてそういうものをやり過ごせず
つい 声を荒らげるワタシは相変わらず 何の悟りも無い
ただ年寄に辛く当たることに躊躇しないアンチ孝行娘である


戻れる施設なんて無いんだからねっっっ


なんだろう不思議と
「自分を欲してくれる本来の場所がここ以外にきっとある」

という妄想が 根強く定着している。
幾度 身内が肉声で

「それは誤解で妄想でここ以外にいられる場所なぞ無い」
と説明しようと

聞き入れるつもりはないらしい。


これは年齢問わず不変の欲望なのだろうか
プレーキが外れるように
スポットライト中央に突然出ていく
人生にはそんな勇気の波が押し寄せる瞬間がやってくる
ということか


(正気でいられるうちに…というか
認めてもらえるうちに発動したいスキルだよなぁ)



これまでと違う変化といえば

現状の自身の立場に触れて



「…連れ合いが先に亡くなるのがイイよね。残ったほうがラクだよね」

と 笑った点かな。






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さきしなのてるりん

うちのツレよりは風呂に入っているんじゃない?ツレは1週間は当たり前に入らなかった。どころか7カ月ですよ。部屋を暖かくして体を拭くのもなかなかさせてくれず、ほとほと困ったけれど、先生はそうですかって笑うだけ。いいのか別に誰も困らないってことだ。と5か月過ぎたあたりからは悟りの境地に入ったわ。夏になったらさすがに汗かいたりで1週間に1度くらいはアァでもないこぅでもないと説得してはいらせたけど。そろそろ寒く感じる季節になってきたのでまたはいらなくなるかなあと。
by さきしなのてるりん (2016-09-02 22:51) 

cassis

●さきしなのてるりんさま 有難うございます。

ウチの母親は昔からふてくされるようなことがあるとハンストやらお風呂拒否やらワケわからんことをしてましたが、自傷気味なんでしょうかね。ちょっと自分性質が似たとこありそうで
…怖いんですが^-^;

ツレさんはお風呂で自分自身が「寛ぐ」という行為に鍵をかけてらっしゃるのかな?
お二人で心やすらかに過ごされる日が遠からず来ますことを。

by cassis (2016-09-04 21:13) 

ryang

うーむ、深い。意地と固執。
周りの人は辛いですね本当に。
子供の頃にやられた母だからこそ余計にですよ。
うーむ、これは明日は我が身。
by ryang (2016-09-21 21:11) 

cassis

● ryangさま 有難うございます^-^。

ふと 『真綿のような牢獄』
というフレーズが浮かんだのですが
これはどちらがどう、という立場の話でなく
より強く思いを致したほうが抱く

概念というか恨み節かもなぁ。
by cassis (2016-09-25 23:59) 

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